
私たちの働き方は、仕事と暮らしを別々のものとして考えていません。
どちらも循環し、互いに影響し合いながら人生を回していくものだと考えています。
仕事があるから生活が支えられ、暮らしが豊かで充足しているからこそ、
仕事にも本当に大切なことを見失わず、丁寧さを注ぐことができる。
裏表はなく、どちらも無理なく回っていくことが豊かな人生には不可欠だと思っています。
アリストテレスはこう言っています。
「人間の幸福は徳を実践することで成り立つ。人生のあらゆる活動が調和してこそ、充実が得られる。」
アリストテレスの言う「徳」は、
特別な誰かがもつ優れた性質ではなく、
日々の中で、何を選び、どのように振る舞うかという
ごく小さな積み重ねのことを指しているのだと思います。
一度の正しさではなく、繰り返し選ばれるあり方。
それが習慣となり、やがて人の自然な姿になっていく。
だからこそ、仕事の時間だけを切り取って整えようとしても、
本当の意味での充実にはつながらないのかもしれません。
どのように過ごし、
どのように人と関わり、
どのように日常を扱っているか。
そのすべては、仕事にもそのまま現れてくる。
暮らしの中での選び方が、仕事の中での判断になり、
仕事の中での向き合い方が、また暮らしに返ってくる。
そうした往復の中で、少しずつ形作られていくものこそが
アリストテレスの言う「徳」なのかもしれません。
日々の選択は小さなことでも、丁寧に向き合うことで、大きな循環の一部になります。
朝の少しの時間を集中して書類に向き合うことも、
昼に家族と話す何気ない時間も、どちらも等しく価値があります。
焦らず、自分のリズムで、できることを丁寧に重ねること。
それが、暮らしも仕事も自然に豊かにしていくのです。
私たちがお客様に日々ご提案するオフィス空間のデザインもまた、
そうした価値の始まりに位置づけられています。
第8回 私たちの一日、そして一年の働き方 はこちら