
ウィーン3区にある建築、画家であるフリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサー(1928-2000)による作品です。彼はオーストリアを代表する芸術家であり、ウィーンの連邦議会、ウィーン市長の依頼によりこの集合住宅の建築を行いました。
カラフルな外壁に有機的な曲線、「自然には直線がない」という理念が反映されたとてもユニークな作りの建物です。この中には現在も住人がおり、内部に入ることはできませんが、外側だけでも見ようと朝早くからかなりの観光客が足を運びます。


見ているだけでも楽しげな気持ちになれるカラフルで遊び心あるデザイン。建物前には噴水、緩やかな傾斜があり、この場所を歩くだけで、公園に来たような安らぎとゆとりが感じられます。

外側はテラスや屋上に緑が映え、森のような雰囲気でもあり、格式高いウィーンの建築の中に安堵するような間を与えてくれる建物でした。
フンデルトヴァッサーの作品は日本で有名なものでは、大阪に、キッズプラザ大阪(1997)、舞洲工場(2001)、舞洲スラッジセンター(2004)があり、関西の方は何気なく目にしていることもあるかもしれません。
自然をも建築の一部に取り入れ、人間と自然の調和的な循環を促す哲学が感じられる作品です。